依存症からの脱出

目次
 プロローグ やめられない、リスクは隣に
1章 ネットに吸い込まれ
 1 高校卒業に6年--夜通しゲーム、遠のく学校
 2 「おれはネット依存だ!」
 3 試行錯誤する医療機関
2章 らせんの苦しみ
 1 元「歌のお兄さん」、再起の舞台
 2 仲間との共感が転機に
 3 酒でざわつき紛らわせ
 4 借金を重ねてパチンコ
 5 危険ドラッグ事故
3章 家族ゆえ
 1 「ご主人を逮捕しました」
 2 夫が急変、アルコール依存症に
 3 断とうともがく 父からの連鎖
 4 家族会に携わる男性
 5 「共依存」にきづいた女性
4章 医療に何ができるか
 1 駒ヶ根の模索
 2 精神科と連携する内科医
 3 カジノ解禁、足元の現実
 4 我慢しすぎる「過剰反応」
 5 飲酒欲求を抑える新薬
 6 ギャンブル依存を脳画像から探る
5章 地域で支える
 1 池田のグループ、励まし合って
 2 長野ダルク一般社団法人化
 3 東京の通所施設の「離れた机」
 4 ネット依存の少年を集め野外キャンプ
 5 ギャンブル依存、借金返済も支援
 6 自助グループ参加にも配慮
 7 保健師にできることを問い続け
6章 変わるか業界
 1 20兆円産業パチンコ 提供側の論理、省みる機運
 2 ビールCMに変化、刺激を考慮し自主基準
 3 ゲームに「はまらせる技術」
 4 学校に講師派遣を始めたLINE
7章 罪に終わらせず
 1 放火の陰に「病的賭博」
 2 飲酒運転摘発の先へ 福岡の試み
 3 薬物捜査のいたちごっこ
 4 刑務所で回復プログラム
 5 治療優先の発想
 6 裁判後も窃盗症からの回復を支援
8章 小さくても一歩
 1 元「歌のお兄さん」の誕生日
 2 自助グループの女性仲間3人
 3 ギャンブル依存症克服へ
 4 断酒しながら働く喜び
 5 佐久の試み ネットの使い方は生徒が決める
 6 壊れかけた親子 絆再び
 エピローグ 新たなつながりへ踏み出す

特集 もっと知りたい「依存症」
 ◆知りたい、ネット依存
  久里浜医療センター 樋口進院長
  ネット依存の定義いまだ 基準も複数
  ネット依存、「先進」韓国も対策の途上
  韓国カトリック大学聖母病院教授 李亥國に聞く
  韓国の法的規制、業界は反発を強める
 ◆なぜやめられないのか
  国立精神・神経医療センター 松本俊彦部長に聞く
  「脳内報酬系」と快感の記憶
  推計人数、実態は見えず
  韓国ギャンブル依存症対策
 ◆依存症と向き合う
  作家・アルコール依存症当事者 月乃光司
 ◆刑罰より治療--世界との比較
  英国の事情に詳しい岡山の精神科医 橋本望
  イタリアの場合 少量の薬物は「非刑罰化」
  「酒に寛容な」日本--各国の規制紹介
「伝えたい」--読者の生の声から
信毎健康フォーラム「アルコール依存症」
アルコール依存症とは何か 信州大学病院助教 中村敏範
治療への道筋 長野県立こころの医療センター駒ヶ根院長 樋掛忠彦
断酒会の役割と家族 長野県断酒連合会加盟・こまみ会グループ代表 松村勝美
パネルディスカッション
あとがき