唯心論物理学の誕生

中込照明/46判 196頁/ 本体1800円/ISBN4-87525-184-2

ライプニッツのモナドを論をヒントに観測問題をついに解決! 意志・意識を物理学の範疇に取り込んだ新しい究極の物理学。コペルニクス的転換の書。

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もくじ
まえがき  
    私の物語
    本書の構成について

第1章 物理学と世界モデル
    非常識な理論
    「何が」の理論
    哲学的方法と物理学的方法
    ピラミッドとアーチ
    観測問題
    ニュートン力学と自由意志
    相対性理論と絶対的四次元時空の概念
    流れる時間あるいは「今」
    物理系と自然なシズテム
    意志及び意識
    内部と外部
    相対世界と唯心論
    モナド論と階層的模倣の原理

第2章 量子力学の構造と観測問題
    量子力学系
    状態ベクトル
    「空間」という言葉について
    測定と固有状態
    測定に伴う状態ベクトルの収縮と確率
    複合系の状態ベクトル
    ユニタリー時間変化
    観測過程の分析:観測は不可能である
    シュレーディンガーの猫
    スピン・システム
    EPR問題と同時性の問題

第3章 観測問題に対するさまざまな解決策
    個別系VS統計集団
    個別系記述の立場
    フォン・ノイマンの理論:意識導入による解決
    新たに確率プロセスを導入する立場
    収縮不用の立場:多世界解釈
    形而上学
    集団記述の立場
    ブラウン運動の理論
    確率分布関数
    確率分布関数と波動関数の類似
    古典集団派:隠れた変数の理論
    量子集団派
    統計演算子
    巨視化の極限操作
    問題点
    純粋集団の一様性
    量子集団の見解
    コペンハーゲン解釈

第4章 モナド論的世界モデルの試み
    世界モデルの目的
    唯心論と唯物論
    コペルニクス的転換
    世界モデルにおける量子力学と相対性理論の役割
    基底構造と高次構造
    ヒントとしての高次構造
    唯心論世界モデルとしてのライプニッツのモナド論
    基本システム
    非空間的存在と内部世界
    予定調和
    ローレンツ変換と予定調和
    コンピュータ・ゲームと予定調和
    自分と他人
    意志作用
    モナド論による量子力学および相対性理論の解釈
    二つの時間と変化の記述としてのプログラム
    記述者の時計とモデルの解釈
    世界モデルの記号的構成:公理系として

第5章 世界モデルから経験世界の説明へ
    モデルの限定
    公理系の意味付けのための仮説
    相対世界と絶対世界
    世界の見え方
    存在論と現象論
    物理学的世界
    相互作用の概念について:モナドは物理的な意味での相互 作用はしない
    流れとしての時間と空間的広がりとしての時間
    流れとしての時間パラメーターの構成
    物理時間との関係および状態の変化について
    定数μの決定不可能性について
    時間は勝手に流れる
    統計力学的世界=物質の形成
    モナド構造による乱雑さの生成機構の出現
    物質性の概念
    モナドの個数について
    巨視的に区別される状態
    観測問題
    自動機械の生成=モナド世界の構造化
    モナドの進化論
    高次レベルでの唯心論
    唯心論と機械
付録

解説  保江邦夫