路傍の奇跡

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物理学上の大発見! 最小作用の法則から、シュレーディンガー方程式を含むこの世界全般(ミクロからマクロまで)に通用する一般解の数式発見物語。それは=ヤスエ方程式として日本よりも世界で有名なものである。これだけでも驚きと感動の物語であるが、それにとどまらない。合気の技の習得にいたる不思議な体験の数々。

(本書からの抜粋)
村の教会から鳴り響く鐘の音で目覚めた僕は、昨夜の発見が夢ではないことを確かめるために、ベッドサイドの便せんを取り上げた。[……]心配になった僕は再度計算をチェックしてみたが、どこにもミスはない。
 ホッと安堵した、その瞬間。まだ鳴り止まない鐘の音の祝福を受けた僕の耳元で、天使が囁く。突然脳裏に浮かんだのは、原子分子のスケールはもちろん、日常的スケールから宇宙的スケールに至るまで成り立つ、最も普遍的な最小作用の法則そのものを表す具体的な数式だった。
 はやる気持ちを押さえ込むようにしながら、震える手で再び宿の便せんに書き殴っていくうち、この数式は日常的スケールや宇宙的スケールの場合には既に物理学の基本原理として確立している最小作用の法則の数式そのものと一致することがわかった。では、原子や分子のスケールではどうなったかというと、いささか面倒な数式展開の果てに、何と見事に昨日アウトバーンで見つけたあの方程式が出てきたのだ!
 つまりは、村の教会の鐘が奏でる福音を聞きながら、僕はついに大学院のときからの希望を達成したのだ。[……]これまで世界中の物理学者達によって基本方程式と考えられてきたシュレーディンガー方程式は単に最小作用の法則が成り立つことから派生的に導かれた浅いレベルの基本原理にすぎない [……]。

目次
はじめに‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥5
生まれる前のことなど‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥11
岡山に生まれて‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥16
高校入試という奇跡‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥20
大学入試という奇跡‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥24
天文学科進学という奇跡‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥31
大学院入試という奇跡‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥38
大学院での反乱‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥49
大学院編入という奇跡‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥58
博士号事前取得という奇跡‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥64
ジュネーブ大学奉職という奇跡‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥71
奇跡の大学院生登場‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥77
エクソシストによるカトリックの洗礼‥‥‥‥‥‥‥81
魔女の末裔‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥88
図書館の奇跡‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥96
アルプスの奇跡‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥101
論文の謎‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥104
待っていた飛行機‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥108
方程式発見の奇跡‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥121
ついに最小作用の法則にたどり着く‥‥‥‥‥‥‥‥127
学位取得という奇跡‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥131
バチカンからの手紙‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥137
何故か脳科学研究に巻き込まれる‥‥‥‥‥‥‥‥‥142
二人の巨匠‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥150
再び学位取得という奇跡‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥164
祝福の光‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥171
光と虹の奇跡‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥179
マリア様に祈る‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥190
ルルドでの闘い‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥202
ファティマでの祝福‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥215
霊能力者の助け?‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥222
立ちはだかった女の正体‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥230
再びスイスでの奇跡‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥236
知らなかったはずの奇跡‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥243
国連大学の怪‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥251
再び知らなかったはずの奇跡‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥260
おわりに‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥265

関連書
保江邦夫著「量子力学と最適制御理論」海鳴社
保江邦夫著「合気開眼」海鳴社