モスクワの数学ひろば3 ――代数篇/対称性・数え上げ

・パラモノヴァ他著・武部尚志訳(蟹江幸博監修)/A5判144頁、本体価格:1800円/ISBN978-4-87525-239-9

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●■オイラーの流れをくむロシアの数学は、若い才能を育てることにも力をそそぐ伝統がある。1934年からモスクワ大学で高校生向けの公開講座が開かれ、コルモゴロフ、ゲリファント、ポントリャーギンなど伝説的な数学者が講義をしてきました。その伝統を受け継ぐモスクワ独立大学での講義から、選りすぐって翻訳。 ■本巻は、次の三つの話題からなる:パラモノヴァ「数学における対象性」、ヴィンベルク「多項式の対称性」、コーハシ「ルーク数とルーク多項式」。■最初の2つは「対称性」を数学的にどう考えればいいか、「対象性」を利用するとどのようなことが計算できるか、を解説。3つ目の「ルーク」とはチェスの駒で、日本の将棋の飛車と同じ働きをするもの。そのルークを互いにとることができないようにチェス盤の上に置く置き方の和を数えようというのが主題である。