生物系

微生物力が人類を救う

杉山政則著/A5判 並製 186頁/本体価格2700円/ISBN:978-4-87525-359-4

left,微生物力書影

人類は、はるか昔から微生物と深い関わりを持っており、われわれは微生物と共に進化してきた存在である。
にも関わらず、一般的には微生物といえばネガティブなイメージの方が多いそうだ。
確かに微生物は食品を腐敗させたり、感染症を引き起こしたりと厄介な一面もある。
しかし、微生物の力を借りた食品は世界中のあらゆる文化圏で広く食されており、食卓には欠かせない。
また、人間は腸内で多様な細菌と共生関係を築いており、腸内細菌との良好な関係は健康の維持、増進に必要不可欠な要素である。
さらには、画期的な薬の誕生に関係するケースも多くあり、微生物はまさに宝の山といえるだろう。
本書は微生物にかかわる、目からウロコの話を盛り込んだ著者の学者人生の集大成であり、読めば昨日までとはものの見方が大きく違っているであろう。


共生微生物からみた新しい進化学

長谷川政美著/A5判 上製 248頁/本体価格:2800円/ISBN:978-4-87525-350-1

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立ちはだかる新型コロナウイルス。そのさなかにあえて我々生命体と微生物との共生進化の
姿を探る。それは我々の自然観に劇的な変容をもたらす最新の進化論である。

ウンチ学博士のうんちく

長谷川政美著/46版 並製/256頁/本体価格:2000円/ISBN:978-4-87525-346-4

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栄養やエネルギーの摂取と、大小便の排泄とは生命活動に欠かせない〝クルマの両輪〟です。日常、話題に取り上げられるのは前者だが、排泄の世界を論じないのは片手落ちだ。ただ前世紀まで、文学畑の人たちが積み上げてきた「糞尿譚」は辛うじて排泄の世界に明かりを灯し、排泄の世界への愛憎半ばする複雑な感情の交流を描き出し私たちにユーモアとペーソスの感覚の源泉となってきたのは事実だ。でも、理科系の視線が排泄の世界分け入った歴史は1世紀にも満たないといっていい。「糞尿の科学」としてのスカトロジーが市民権を得ようとしている今日、ようやくこの世界を総合的視点で見ることの重要性が認識されるようになった。進化生物学者として、新たな博物学の建設に情熱を燃やす筆者がこの分野に挑む理由も、この辺にある。

マダガスカル島の自然史 分子系統学が解き明した巨鳥進化の謎

長谷川政美著/A5判 上製 240頁、口絵16頁/本体価格:2800円/ISBN:978-4-87525-342-6

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しかし、この島に生息する動植物相のありようはプレートテクトニクス理論から一直線に推測されるような単純なものではない。生息種の大部分を比較的限られた類縁に属する固有種が占め、しかもそれらがそれぞれ、非常に大きな多様性を見せているのだ(例えば、霊長類ではヒト以外の真猿類が存在しない一方、原猿類の仲間は他の地域では見られないレパートリーを示すなど)。

 こうした独特の動植物相がどのようにして生み出されてきたのかは、進化生物学上の大きな謎だったが、DNA塩基配列の置換を統計的に調べる分子系統樹推定の手法がこの謎解きを可能にしつつある。
その成果の一端が、この分野を先駆的に開拓してきた著者らを中心とする「象鳥会議」の象鳥DNAプロジェクト・グループによってもたらされた。

人体 5億年の記憶   解剖学者:三木成夫の世界 

布施 英利著/46判 上製 248頁/本体価格:2000円/ISBN:
978-4-87525-330-3

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不世出の天才解剖学者、三木成夫の驚くべき「人間の見方」は、その弟子・布施の筆によって初めてその全体像が姿を現す。「人間の心や体の成り立ち」に関する三木の深い洞察力によって、私たちの体の見方・心の見方が180度変わりますこと、請け合い。

琵琶湖は呼吸する

熊谷道夫、浜端悦治、奥田昇著/46判 176頁/本体価格1800円/ISBN:978-4-87525-321-1

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京阪神の水がめであり、景勝地の多いことで知られる琵琶湖だが、琵琶湖の大きな水の流れについては余り知られていない。琵琶湖に注ぐ川からの冷たい雪解け水が湖底に向かって流れ、対流を作る。これによって上・下の水が循環し、一緒に酸素も運ぶ。これが琵琶湖に棲む生き物たちの命の水となる。この現象を科学者たちは「呼吸する」と呼んだのだ。水の流れは上下のみならず、大きな渦を巻くように水平にも流れる。これは地球の自転によるものだ。「琵琶湖にできる渦は世界一美しい」と彼らは言う。
日本最大の湖・琵琶湖は日本列島がまだ大陸とつながっていた頃から存在し、実は日本最古の湖でもある。琵琶湖はどのようにしてできたのか、そしていま琵琶湖に起きている異変とは何か。珍しい写真や湖底探査の最新データも合わせ、科学者たちが報告する。謎解きとロマンに満ちた物語としても読め、琵琶湖から地球温暖化の行方が垣間見えてくる。

心はどこまで脳にあるか脳科学の最前線

大谷 悟著/46判264頁、本体価格:1800円/ISBN978-4-87525-253-5

みちくさ生物哲学 ーフランスからよせる「こころ」のイデア論

大谷 悟著/46判216頁、本体価格:1800円/ISBN978-4-87525-193-4

知性の脳構造と進化 精神の生物学序説

澤口俊之著/46判240頁、本体価格:2200円/ISBN4-87525-127-9

自然のかくし絵   サイエンスからアートへ

岩波洋造著/46版 192頁/本体価格:1650円/ISBN 4-87525-246-7

アートぬり絵   バイオアート入門

岩波洋造著/B5版 164頁/本体価格:2400円/ISBN 4-87525-248-1

HQ論:人間性の脳科学

澤口俊之著/46判366頁、本体価格:3000円/ISBN4-87525-225-0

構造主義生物学とは何か 多元主義による世界解読の試み

池田清彦/46判 304頁/ 本体2500円/ISBN4-87525-120-0

構造主義と進化論

池田清彦/46判 284頁/ 本体2200円/ISBN4-87525-128-6

DNAからみた人類の起源と進化 分子人類学序説(増補版)

長谷川政美/46判 304頁/ 本体2500円/ISBN4-87525-102-6

地球の海と生命 海洋生物学序説

西村三郎/46判 296頁/ 本体2500円/ISBN4-87525-087-6

森に学ぶ  エコロジーから自然保護へ

四手井網英/46判 242頁/ 本体2000円/ISBN4-87525-154-5

植物のくらし 人のくらし

沼田 眞/46判 244頁/ 本体2000円/ISBN4-87525-156-9

野生動物と共存するために

R.F.ダスマン著・丸山直樹他訳/46判 280頁/ 本体2330円/ISBN4-87525-103-3

東京樹木めぐり

岩槻邦男著/46判 210頁,口絵4頁/ 本体1600円/ISBN4-87525-187-3

突発出現ウィルス

S・モース編著・佐藤雅彦訳/A5判 530頁/ 本体6000円/ISBN4-87525-189-7

有機畑の生態系  家庭菜園をはじめよう

三井和子著/46判 214頁/ 本体1400円/ISBN4-87525-199-6

EU野菜事情  ホウレンソウを中心に

三井和子著/46判 208頁/ 本体1800円/ISBN4-87525-254-2