塩田剛三の世界
戦前から戦後にかけ、師・植芝盛平の教えを受け、武道界随一の名人にまで駆け上った塩田剛三の波瀾の人生は、合気道の奥義を語るものであり、養神館の歴史でもある。
身長154cm 体重45kgという小柄ながら上海や新宿での多数相手の乱闘、道場破りやボクサーからの挑戦などを切り抜け、養神館合気道を創設・発展させてきた。剛三の到達した合気道の高みからは、一体何が見えたのだろうか。
また、「我(が)」を捨て、相手と「和合」してこそ「合気」に到達するとは、一体どういうことなのだろうか。
剛三の経験を正直に、忌憚なく語った本書は、読み物として面白いだけでなく、合気道や柔道のみならずあらゆる武道探究者の参考になる貴重な資産ともいえよう。
目次
はじめに
第一章 養神館合気道
合気道は和の武道
合気道の基本
合気道は楽しむ武道 etc.
第二章 理 合
新宿乱闘事件
実戦では当身が七分
ナイフをかわして裏拳
米兵ボクサーに四方投げ etc.
第三章 呼吸力
大地に足をつける
気とはバランスの結集
極意は力を抜くこと etc.
第四章 修 業
柔道と合気道の違い
覚えて忘れる稽古
いつか植芝先生を投げる etc.
第五章 合気即生活
技の理合が和を表現
歩く姿が武である
我をなくせば気が見える etc.
あとがき
著者プロフィール
塩田 剛三(シオダ ゴウゾウ)
合気道養神館 創設者
塩田 泰久(シオダ ヤスヒサ)
合気道養神館 館長
上記内容は本書刊行時のものです。