氣空の拳

【はじめに】より/自分は氣空術という武術を学ぶ一門下生である。その前にキックボクシングを三十年以上にわたって、やっていた。それがなぜ、氣空術という名前も知らぬ武術を始めたかについては本文に書いてあるが、当初、ここまでこの武術にはまるとは思わなかった。ましてや、本を書くなど想像もつかなかった。きっかけは自分の備忘録で始めたブログだったのである。畑村会長の指導を受ける、その指導は稽古中にとどまらない。稽古後の懇親会や店を出てからの路上、帰る途中の電車の中での指導と、時と場所を選ばない。さらに、分からないことがあれば、電話もしたし、メールもした。慈愛あふれる会長からはその都度、詳しい指導を受けた。武術の世界、このような稽古以外の場での教えは「口伝」と言われ、重視される。奥義や極意といったものは口伝で伝えられるのだ。それに口伝による自らの覚書を書いたものが「手控え」と言われる。自分の場合、そんな大そうなものではないが、稽古以外の場で伝えられることが非常に参考になった。同時に、「氣空術という武術を少しでも世間に伝えたい」との思いからブログを書き始めた。

目次
 監修の言葉 ………………………………………………………… 畑村洋数 
 推薦に代えて ……………………………………………………… 炭粉良三 
 はじめに …………………………………………………………… 小磯康幸 
第一章 それは衝撃の体験から始まった
第二章 氣空術入門
第三章 氣空術・その技
第四章 合気探求・畑村洋数伝
第五章 氣空術・合気探求者たちの足跡
第六章 女性が思う氣空術
第七章 アイキモード
第八章 合気の章…………………………………………………… 高萩英樹  
 あとがき

著者略歴
小磯康幸:16歳から空手を始め、その後、キックボクシングに転向。選手引退後は長年に渡り、選手指導にあたっていたが、平成26年2月に氣空術主宰・畑村洋数と邂逅。その技に魅了されて同年4月に入門。現在、名古屋支部において稽古に取り組んでいる。

高萩英樹;幼少より空手、マーシャルアーツを学び、30年以上に渡って武術の研究にいそしむ。外資系IT企業に勤務する傍ら「合気」の世界に魅了され、本物を求めて多くの道場を渡り歩く。現在は氣空術東京支部に入門し稽古に取り組んでいる。Kikuu-Jyutsu International 主宰