永久に生きるとは シュメール語のことわざを通して見る人間社会 *バウンダリー叢書*

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シュメール語で書かれたバビロニアのことわざを紹介。この四千年近くの間に、我々はどれほどの進歩をしたのであろうか。人と人の関係、家族、男女の問題、そして戦争などに関する古代のことわざを読むと、本質的に変わらなかったもの、または、ほとんど進歩していないことなどが明らかになってくる。付録にシュメール語文法の粗描などを収録。バビロニア数学の研究者による労作。

書評

はじめに  
シュメール語のことわざを通して見る人間社会 
(1)ビール/(2)怠け者/(3)割り切れない論理/(4)猫かぶり/(5)おせっかい/(6)宿題/(7)回避 /(8)後悔 /(9)物惜しみ/(10)借金 /(11)間男 /(12)泥棒の言い訳/(13)戦争と被害者 /(14)直面 /(15)旅の途中で/(16)法螺吹き /(17)臆病者 /(18)勇ましい/(19)遊牧民 /(20)眠らぬ人/(21)東西南北 /(22)宿命/(23)お追従/(24)どうにも止まらない/(25)宮殿/(26)賄賂/(27)現実と理想/(28)高級品/(29)お供え物 /(30)金の切れ目/(31)ありえないこと/(32)質素堅実/(33)妻と子 /(34)中身がない/(35)必然/(36)諸行無常 /(37)好きずき/(38)おとぼけ/(39)家に帰りたい /(40)御倉入り /(41)狼少年 /(42)同窓生 /(43)みんな仲良く/(44)母親の愛 /(45)原罪 /(46)報い /(47)激昂 /(48)任せよ /(49)黄泉への道/(50)迷信/(51)分別 /(52)見掛けによらず /(53)失踪/(54)静かなる男/(55)義理/(56)夜も眠れず /(57)心配の種/(58)逃がした魚は /(59)耳触り/(60)貴賓席/(61)理想像/(62)蛇の道は /(63)食べ過ぎ /(64)戒律/(65)本心/(66)名前 /(67)気にするな/(68)応報 /(69)お似合い /(70)ご用心 /(71)幻影/(72)後の祭り/(73)隣の牛は/(74)教訓/(75)悪巧み/(76)権威 /(77)両立しがたし/(78)朱に交われば /(79)厚かましい/(80)誰のため /(81)先送り/(82)満腹のロバ(83)不信心 /(84)自助努力/(85)暴露 /(86)お行儀が悪い /(87)物思い /(88)雨降って/(89)正直者/(90)食通 /(91)交配 /(92)苦苦しいやつ /(93)噛みつく人 /(94)憧憬 /(95)呪い /(96)優しい人 /(97)愛憎 /(98)恥じらい /(99)心の痛み /(100)思い出

付録Ⅰ 動物寓話  
付録Ⅱ アッシリアのことわざ  
付録Ⅲ シュメール語とは

著者履歴
室井和男(むろい・かずお)
1954年栃木県に生まれる。1978年東北大学理学部物理学科卒業。その後、仙台市内の予備校で31年間数学を教え、2009年6月に予備校を早期退職し、本当に自分が興味を持つ分野の研究に専念している。現在、残念ながら、バビロニア数学についての信頼できる英語の本は、世界中どこにもないので、後世に残るような本を英語で書こうと日々努力している。
主要著書:『バビロニアの数学』(東京大学出版会、2000年;2010年日本数学会出版賞受賞)その他、英語の論文多数。